Accipiter Volume 25 (2020)

原著論文

渡良瀬遊水地における標識調査報告(2018)

山口恭弘・木村裕一・吉田邦雄・河地辰彦・市川洋子・人見 潤

渡良瀬遊水地で実施している鳥類標識調査において、2018年は45種3,544羽が新放鳥され、15種201羽が再捕獲された。100羽以上新放鳥された優占種は、コヨシキリ、カワラヒワ、カシラダカ、アオジ、オオジュリンの5種であった。過去28年の平均と比較すると、カシラダカが非常に少なく、アオジが多く、オオジュリンがやや多かった。尾羽異常を20種で調べたところ、8種で確認された。

観察記録

栃木県におけるコモンシギの初めての記録

鈴木由清

栃木県小山市大字生駒の水田地帯に点在する休耕田で、2019年9月3日から9月15日にコモンシギの幼鳥1羽が記録された。本記録は栃木県初記録であった。

 

都市公園における繁殖終了後のサシバの記録

平野敏明

栃木県宇都宮市の市街地の小規模な都市公園で、2015年から2020年の7月から9月にサシバをのべ22羽観察した。1度に記録した個体数は、多くは1羽であったが、同時に2羽および3羽を記録した日が各1回あった。理由は明らかでないが、観察記録は2019年以降になると徐々に増加した。